お直し屋さんの日々の針仕事 yukinedo.com yuking.co@gmail.com
by yukinedo
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デニムのリペア
雪音堂が受けるお直しの中で、やはり一番多いのがデニムのリペア。
デニムってほんと、着ている人の形になるし、年月がたつごとに色も変化していくから、どんどん愛着がわいてくるdaily clothですよね。
ダメージももともと入っているものもあるし、また、履き続ける中で出てくるダメージも、ある程度なら愛おしかったりして、穴もまた愛嬌。
でも、よくやるのが、履くときに穴に足突っ込んじゃって予期せぬ裂け方しちゃったり、
膝や腿のあたりの穴ならかっこつけられるけど、お尻の穴はカッコつきません。
そんなかっこ悪い穴ははや目に埋めちゃったほうが、周辺部の生地の劣化も少ないので、キレイに直りますよ*
あと、気に入っているダメージングを保存したり、ということもできます。
今回はこれまでしてきたデニムのリペアをいくつか紹介していきます*
■●■●■●■●■●■●■●■●【1】裾の破れ ■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■
裾上げをせずに、足元にボリューム出して着たり、おとこのひとは多いですね。あのシルエットが私も好き。でもずっとそやって履き続けると、擦れて穴あいちゃうよね、こんな風に
今回のお直しは、両裾がでっかく穴あいちゃってました。
依頼主さんからは、ダメージも生かしつつあんま余計なことせずに、似たような色の布当ててやって、とのこと。
どっちにしろこういう穴は、もう目立たなく直すのはかなり困難なので、こんな感じの仕上がりに。
あて布をあらかじめうしろから当てた上で、ミシンで細かく刺します。
その際には、細ーい糸でデニムの繊維にしたがって、ミシンで縫っていきます。
なので、ミシンのラインとラインの間は1mm程度。
けっこう地道な作業です。。。
私は直した後の白い糸でちゃってるのもまた味でかわいいなと思ってます。
そういうのもデニムに積み重ねていけたらさらに愛着も2乗3乗*
■●■●■●■●■●■●■●■●【2】膝の破れ ■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■
基本私はじぶんのデニムなら、ある程度なら膝の破れは直さないではいちゃいます。
なぜならそんな穴もかわいいから。中にキレイな色のタイツはいたりとか、穴もあそんじゃいます。
がしかし、そんなかわいい穴も、縦方向に裂けるようになってしまえば、もうおしゃれじゃありません。
そういうのは直しましょう。縦に裂けるのはとても危険。生地が弱っている証拠なので、そのままにしつづけてると、デニムの寿命がどんどん短くなりますよー
そんな「裂け」が結構ひどかったのがコレ。縦にも横にも裂けてました笑
ひとまず、あて布をして、【1】と同じように、繊維にそってミシンをいれたのがコレ
単に穴の部分だけではなく、穴の周囲の生地が弱くなっている範囲以上の大きさで刺します。今回は白い糸印内部がミシンで刺した部分。
そして今回は、ミシンで刺しただけだとあんまりカッコイイ模様にならなかったので、穴の部分を隠すために、デニムと同系色の糸で穴の部分を埋めてみました。
やっぱり、いちど形をなくしてしまったものなので、完全に目立たなくするのはまだまだ難しいのですが、ある程度遠目なら、そんなに目立たないです笑
■●■●■●■●■●■●■●■●【3】 股の破れ ■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■
股が破れたら、やっぱりパンツとして致命傷ですよね?
それはもちろん、デニムも同じ。
なので破れそうだなーと思ったら、破れる前に直しに出してもらうのが理想的。
繊維が切れてさえいなければ、相当薄くなった生地でも、補強によって目立たなくリペアすることが可能です。
ちなみに今回も白い糸印内にウラにあて布が貼ってあります。
今回の破れはこんな大きさ
わりと穴が小さいので、きれいに直りました。
■●■●■●■●■●■●■●■●【4】 ポケットの破れ ■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■
ポケットの使い方こそまさに千差万別。
その人の習慣や癖がみてとれちゃいます。
とくに男性はあんまりかばんを持たないから?ポケットの活用率が半端なくって、
それぞれが毎日入れているモノの形に破けていきます。
それは財布だったり、ケータイだったり、ライターだったり、煙草だったり。
ふだん入れているモノのカドが生地をいためちゃうんですよね。
ポケットはそのままではミシンが入らないので、一度ほどいてからミシンで刺します。
ほどいて、ぼそぼそになった穴を整えて、あて布を貼った、ミシンを入れる前の状態。
この段階でどれだけ丁寧にやるかによって出来上がりがかなり変わります。
ちなみに、ほどくときに糸はだいーじに、だーいじに、超大事にほどきます。
なぜなら、もう一度つかうかもしれないから!!
デニムの縫い糸ってかなり微妙の色が多い上に、糸の太さが変わると印象が変わってしまうので、新しい縫い糸で用意できないかもしれないのです。
どうしても似た感じの糸が内場合は、縫ってあった糸を使ってもう一度縫います。
これをお師匠に教えてもらったときには、かなり驚愕しました。
そこまでするの、ガビーンみたいな。
でもいまや私もふつうにそれをやってます。
とはいってもめんどくさいからなるべく避けたいですが。
今回は似た糸がみつかったので、そんなややこしいことしなくても大丈夫なんですが、心配性のため、一応ほどいた糸は最後まで取っておきます。
そんなこんなで完成がコレ
ちゃんと穴のあいていた部分にもともとあった飾りステッチもいれたよー*
■●■●■●■●■●■●■●■●【5】 変わりダネ ■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■
ここまではノーマルにリペアしたものを紹介してきましたが、
たまに、「おまかせするから破れ生かしてやって」と言っていただける方もいらっしゃって、
そういう時は、若干びくびくしながら遊んじゃいます。
最近のtwitterに既出なのですが、このあいだやったお直しをご紹介。
自転車に乗っているときに引っ掛けてしまったそうです。
デニムのデザインがスタンダードなものではなかったので、雰囲気を合わせて、こんな感じに遊ばせていただきました。
飾り的に無造作なかんじでミシンを入れてますが、
実際はちゃーんと細かくわかんないようにミシンで刺してから、装飾的に飾りステッチを入れていますので、ご安心を。
■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■
とまあ、今のところ、撮っておいてある仕事はこんな感じなのですが、デニムのリペアは本当に毎回穴の状況と、依頼主さんの希望と、ダメージの場所によって変わってくるので、いちがいに「こうなります」とはいえないのですがね。
また写真がたまったら、デニムのリペアでまとめて出したいと思っています。
お直しにだしていただく際の参考になれば幸いです*
デニムってほんと、着ている人の形になるし、年月がたつごとに色も変化していくから、どんどん愛着がわいてくるdaily clothですよね。
ダメージももともと入っているものもあるし、また、履き続ける中で出てくるダメージも、ある程度なら愛おしかったりして、穴もまた愛嬌。
でも、よくやるのが、履くときに穴に足突っ込んじゃって予期せぬ裂け方しちゃったり、
膝や腿のあたりの穴ならかっこつけられるけど、お尻の穴はカッコつきません。
そんなかっこ悪い穴ははや目に埋めちゃったほうが、周辺部の生地の劣化も少ないので、キレイに直りますよ*
あと、気に入っているダメージングを保存したり、ということもできます。
今回はこれまでしてきたデニムのリペアをいくつか紹介していきます*
■●■●■●■●■●■●■●■●【1】裾の破れ ■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■
裾上げをせずに、足元にボリューム出して着たり、おとこのひとは多いですね。あのシルエットが私も好き。でもずっとそやって履き続けると、擦れて穴あいちゃうよね、こんな風に
今回のお直しは、両裾がでっかく穴あいちゃってました。
依頼主さんからは、ダメージも生かしつつあんま余計なことせずに、似たような色の布当ててやって、とのこと。
どっちにしろこういう穴は、もう目立たなく直すのはかなり困難なので、こんな感じの仕上がりに。
あて布をあらかじめうしろから当てた上で、ミシンで細かく刺します。
その際には、細ーい糸でデニムの繊維にしたがって、ミシンで縫っていきます。
なので、ミシンのラインとラインの間は1mm程度。
けっこう地道な作業です。。。
私は直した後の白い糸でちゃってるのもまた味でかわいいなと思ってます。
そういうのもデニムに積み重ねていけたらさらに愛着も2乗3乗*
■●■●■●■●■●■●■●■●【2】膝の破れ ■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■
基本私はじぶんのデニムなら、ある程度なら膝の破れは直さないではいちゃいます。
なぜならそんな穴もかわいいから。中にキレイな色のタイツはいたりとか、穴もあそんじゃいます。
がしかし、そんなかわいい穴も、縦方向に裂けるようになってしまえば、もうおしゃれじゃありません。
そういうのは直しましょう。縦に裂けるのはとても危険。生地が弱っている証拠なので、そのままにしつづけてると、デニムの寿命がどんどん短くなりますよー
そんな「裂け」が結構ひどかったのがコレ。縦にも横にも裂けてました笑
ひとまず、あて布をして、【1】と同じように、繊維にそってミシンをいれたのがコレ
単に穴の部分だけではなく、穴の周囲の生地が弱くなっている範囲以上の大きさで刺します。今回は白い糸印内部がミシンで刺した部分。
そして今回は、ミシンで刺しただけだとあんまりカッコイイ模様にならなかったので、穴の部分を隠すために、デニムと同系色の糸で穴の部分を埋めてみました。
やっぱり、いちど形をなくしてしまったものなので、完全に目立たなくするのはまだまだ難しいのですが、ある程度遠目なら、そんなに目立たないです笑
■●■●■●■●■●■●■●■●【3】 股の破れ ■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■
股が破れたら、やっぱりパンツとして致命傷ですよね?
それはもちろん、デニムも同じ。
なので破れそうだなーと思ったら、破れる前に直しに出してもらうのが理想的。
繊維が切れてさえいなければ、相当薄くなった生地でも、補強によって目立たなくリペアすることが可能です。
ちなみに今回も白い糸印内にウラにあて布が貼ってあります。
今回の破れはこんな大きさ
わりと穴が小さいので、きれいに直りました。
■●■●■●■●■●■●■●■●【4】 ポケットの破れ ■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■
ポケットの使い方こそまさに千差万別。
その人の習慣や癖がみてとれちゃいます。
とくに男性はあんまりかばんを持たないから?ポケットの活用率が半端なくって、
それぞれが毎日入れているモノの形に破けていきます。
それは財布だったり、ケータイだったり、ライターだったり、煙草だったり。
ふだん入れているモノのカドが生地をいためちゃうんですよね。
ポケットはそのままではミシンが入らないので、一度ほどいてからミシンで刺します。
ほどいて、ぼそぼそになった穴を整えて、あて布を貼った、ミシンを入れる前の状態。
この段階でどれだけ丁寧にやるかによって出来上がりがかなり変わります。
ちなみに、ほどくときに糸はだいーじに、だーいじに、超大事にほどきます。
なぜなら、もう一度つかうかもしれないから!!
デニムの縫い糸ってかなり微妙の色が多い上に、糸の太さが変わると印象が変わってしまうので、新しい縫い糸で用意できないかもしれないのです。
どうしても似た感じの糸が内場合は、縫ってあった糸を使ってもう一度縫います。
これをお師匠に教えてもらったときには、かなり驚愕しました。
そこまでするの、ガビーンみたいな。
でもいまや私もふつうにそれをやってます。
とはいってもめんどくさいからなるべく避けたいですが。
今回は似た糸がみつかったので、そんなややこしいことしなくても大丈夫なんですが、心配性のため、一応ほどいた糸は最後まで取っておきます。
そんなこんなで完成がコレ
ちゃんと穴のあいていた部分にもともとあった飾りステッチもいれたよー*
■●■●■●■●■●■●■●■●【5】 変わりダネ ■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■
ここまではノーマルにリペアしたものを紹介してきましたが、
たまに、「おまかせするから破れ生かしてやって」と言っていただける方もいらっしゃって、
そういう時は、若干びくびくしながら遊んじゃいます。
最近のtwitterに既出なのですが、このあいだやったお直しをご紹介。
自転車に乗っているときに引っ掛けてしまったそうです。
デニムのデザインがスタンダードなものではなかったので、雰囲気を合わせて、こんな感じに遊ばせていただきました。
飾り的に無造作なかんじでミシンを入れてますが、
実際はちゃーんと細かくわかんないようにミシンで刺してから、装飾的に飾りステッチを入れていますので、ご安心を。
■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■●■
とまあ、今のところ、撮っておいてある仕事はこんな感じなのですが、デニムのリペアは本当に毎回穴の状況と、依頼主さんの希望と、ダメージの場所によって変わってくるので、いちがいに「こうなります」とはいえないのですがね。
また写真がたまったら、デニムのリペアでまとめて出したいと思っています。
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by yukinedo
| 2011-02-01 20:11
| repairing
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